CBDとは
CBD(カンナビジオール)は、大麻(ヘンプ)に含まれる成分(カンナビノイド)の一種です。
カンナビノイドには、100以上の種類があります。
CBDは、病気の治療効果があるとされており、医療目的で使用されています。医療だけでなく、リラックス効果を得られるとして、注目が集まっています。
百貨店でもCBDは取り扱いがある
ちなみに、CBDが含まれている商品(化粧品やCBDオイルが多い)が販売されている百貨店があるほど、一般的になってきています。
CBDは合法?違法?
CBDが大麻に含まれる成分と聞くと、日本で大麻は違法薬物だと思う方もいると思います。ですが、日本においてCBDは合法です。違法ではありません。
日本で違法とされているのは、THC(テトラヒドロカンナビノール)と呼ばれる成分です。このTHCも大麻に含まれる成分(カンナビノイド)の一種です。
大麻草の茎や種子から抽出したものは合法
日本の大麻取締法では、大麻草の成熟した茎およびその製品、大麻草の種子および、その製品は合法とされています。
第一条 この法律で「大麻」とは、大麻草(カンナビス・サティバ・エル)及びその製品をいう。ただし、大麻草の成熟した茎及びその製品(樹脂を除く。)並びに大麻草の種子及びその製品を除く。(昭二八法一五・平三法九三・一部改正)
そのため、大麻草の葉や花から抽出されたCBDは違法となり、海外から日本に輸入することもできません。
大麻草の成熟した茎や種子のみから抽出・製造されたCBD(カンナビジオール)を含有する製品については、大麻取締法上の「大麻」に該当しませんが、当該製品を輸入する前に、麻薬取締部においてその該否を確認しております。
なぜTHCが違法なのか?
THCは、精神活性作用があるため、いわゆる「ハイな状態」になってしまいます。そのため日本ではTHCは違法となっています。
そのため、THCが含まれているCBD製品は、日本で違法となります。実際に、CBD製品にTHCが含まれていた事例もあるので、CBD製品を購入する際には、注意が必要です。
CBDの効果は?
CBDの効果や効能について、CBDのすべて(書籍)では、CBDの与える一番大きな作用として「抗炎症作用」を挙げています。また研究が進められているCBDの効能として、次の7つを挙げています。
- 嘔吐作用:悪心、嘔吐に効果
- 抗けいれん作用:けいれん発作に効果
- 高精神障害作用:精神疾患に効果
- 抗炎症作用:炎症性疾患に効果
- 抗酸化作用:神経変性疾患に効果
- 抗がん作用:腫瘍、がん細胞に効果
- 精神安定(抗不安)作用/抗うつ作用:うつ病に効果
CBDのすべて
世界保健機関(WHO)の薬物依存に関する専門委員会(ECDD)による報告書では、CBDが治療効果を有する可能性がある疾患として、次の病気を挙げています。
- アルツハイマー病
- パーキンソン病
- 多発性硬化症
- ハンチントン病
- 低酸素虚血性能障害
- 疼痛
- 精神障害
- 不安
- 抗うつ
- がん
- 吐き気(悪心)
- 炎症性疾患
- 関節リウマチ
- 感染症
- 炎症性腸疾患とクローン病
- 心血管疾患
- 糖尿病合併症
カンナビジオール(CBD)事前審査報告書/WHO
CBDに害はない?依存性はある?
WHOのCBDに関する報告書では、CBDの有害反応、依存の可能性ともに、次のように報告がされており、どちらも可能性が低いことがわかります。
CBDがTHCのようなカンナビノイドで典型的に見られる効果を産み出さない。同じように下記に論じられた乱用可能性のヒト研究で有意な効果を生むのに失敗している[39]。CBD の潜在的な治療効果を数多くの管理されたオープン試験を横断的にみると、良好な安全なプロフ
ィールをもち、一般的に良好な忍容性(許容性)がある
CBDの潜在的な身体依存効果(例えば、離脱症状や耐性)に関するコントロールされたヒト研究では、報告されていない。
カンナビジオール(CBD)事前審査報告書/WHO
また、CBDの乱用の可能性についても、WHOの報告書では次のように報告がされています。
研究の数が制限されるのに対して、十分にコントロールされたヒトの実験的研究からのエビデンスはCBDが乱用可能性と関連しないことを示している。CBD の単回投与量は、無作為化二重盲検試験で身体的影響と同様の乱用可能性の様々な試験を使って、健康的なボランティアに評価された
[39]。カンナビジオール(CBD)事前審査報告書/WHO
CBDは、どうやって摂取するの?
CBDを摂取するには、次の4つの方法があります。それぞれ自分に合った方法で摂取するのがいいでしょう。
- 経口摂取(例:CBDグミなどを食べて摂取する)
- 舌下摂取(例:舌下にCBDオイルを垂らす)
- 気化摂取(例:電子タバコのようにCBDリキッドを吸う)
- 局所摂取(例:特定の部位にCBDクリームを塗る)
Satoshi Endo
私は、CBDオイルとCBDリキッドを使っています。
非喫煙者なので、CBDリキッドに慣れるまで時間がかかりました。はじめての方は「CBDオイル」から始めるのがいいと思います。摂取方法も口の中に垂らすだけなので、簡単です。
摂取方法で効果は変わるの?
摂取方法によって、CBDの効果・効能は変わりません。ただし、吸収率(バイオアベイラビリティ)や効果が出るまでの時間、効果の持続時間が変わります。
摂取方法 | 吸収率 | 効果が出るまでの時間 | 効果の持続時間 |
---|---|---|---|
経口摂取 | 6~15% | 30~90分 | 6~8時間 |
舌下摂取 | 6~20% | 15~30分 | 2~4時間 |
気化摂取 | 17~44% | 2~15分 | 2~4時間 |
局所摂取 | 血中や体内には入らない | 15~30分 | 2~4時間 |
即効性がある(吸収率が高い)のは「CBDリキッド」を使って気化摂取(吸引)です。即効性はありますが、効果の持続時間は一番少ないです。
効果の持続時間が、最も長いのは「CBDグミ」などを食べる「経口摂取」です。効果が出るまでの時間も最も長くなります。